それでも輝は無邪気に喜んだ。

「俺の携帯に送って! 今すぐ!」

 なんて、はしゃぐ姿は子供のよう。

きっと君は大人になっても少年なんだろうね。

そんな姿を、一目だけでも見れたら……。


 空の何が凄いのか、私にはよく分からない。

きっとそれは見慣れてしまっているから。


「すげー。これ待ち受けにしよっと!」

 画面上の空に感動する姿を見て、微かに胸が鳴った。

淡い恋心が、無情にもすくすくと育っていく。


 私は君が好きだよ。

「これ、『あの人』にも見せたいなー」

君が他の誰かに恋をしていても。


 窓から吹き抜ける風が髪を揺らす。

それはまるで警告のように、荒々しかった。


 胸がざわつく。

ねえ。いったい君は、いつまでそうやって笑っていられるのだろう……。