高校1年生。初夏




『お前・・施設入れ。』


蒸し熱い日、いつもなら
職員室に呼ばれるアタシは
珍しく【生徒指導室】に
呼び出しをくらった。



「は?何それ」

『今まで何回も警察の方から言われていたんだが・・』




川原琉唯 16歳。
カス高と呼ばれる、バカな
あたしでも入れるような
レベルの低~い学校に入学。

中学ん時から数えて
補導歴は・・・って感ぢ

飲酒、喫煙、夜間徘徊、窃盗
いろいろしでかしてきた。

中学の時から金パにルーズソックス
で登校した・・・と言っても
ほぼ不登校気味だったけど(笑)

逃げ足だけは速くて
「俊足の琉唯ちゃん」なんて
パトカーにのった若いサツに
言わせた事もあった。


もっと深い話しをすれば
父親わあたしが小3頃の時に
離婚して、今わ新しい家庭もあるらしい。

母は、スナックを経営してる。
金には困った事はないが
あたしが中学ンなった時から
知らないオヤジと同居を始めた

4つ上の兄は、年上の彼女と
一緒に暮らしているらしい、


で・・・あたしは1人暮らし。
毎月母親から送られてくる
お金で暮らしていた。


とまあこんな家庭環境のあたしが
そしてろくでもない両親から生まれた
あたしが、グレない訳がなかった。