章也くんと私は席が隣同士という事もあってよく話すほうだが、まさかそんな風に思っているなんて全然気づかなかった。

しかも一年間も隠し通していたなんて本当に苦しかっただろう。

だから、私も章也くんに対して真剣に答えたつもりだ。

あの時、私が何と言ったかは正確には思い出せない。

それだけ私の驚きが大きかったという事なのだろうが、私にも好きな人がいるから章也くんの気持ちには応えられないというような言葉を口にしたような気がする。

その言葉を聞いた時、章也くんは本当に苦しそうな顔をした。