凜は哉太くんが好きなんだって。
私はみんな好きなんだけどね。

そしてどんどんライブが進んでいく。
今はMCが終わり、次の歌の準備をしていて会場は真っ暗。
するとその時___

「キャーーーーーーーーーーーー!!!」

ファンの人の歓声。
私はなにが起こったのか分からず隣の凜に聞いた。

「凜ー?なにが起こったの??」

「は??見て分かんないの??ONEが客席にいるじゃん!!!」

「え?嘘・・・・!!」

そう。今までステージにいたONEが客席で歌を歌っていた。
ONEは客席の中を歌いながら歩いている。
そしてどんどんこっちに歩いてくる。
あの憧れのONEがもうすぐ来るのだ。
そして私の目から涙が流れてきた。

--中学1年生の夏

テレビの中で7人のアイドルグループが歌っている。
私はその時7人のアイドルグループに本気で恋をした。
凜と色々調べてONEだということを知った。
それからONEが憧れで好きな人になったんだ。
1人1人のいいところや悪いところを含めて私は恋に落ちた。
みんなで気持ちよさそうに歌を歌っている姿に惚れた。
みんなの笑顔に惚れたんだ。

そして今その好きな人のライブにいるんだ。
初めてのライブに。