「早く着替えちゃいな。部屋の外で、待ってるから」 間宮くんはそう言って笑って、部屋を出て行った。 パタンと音がしたと同時に、あたしは布団に倒れこんだ。 「うは……」 そんな時間はないはずなのに、体がうまく動かない。 “待ってるから” その時の笑顔は、なんていうか、今までよりも少しだけ距離が縮まったような、そんなくだけた笑顔にみえた。