「おあっ、やべっ!」 ボーっとしてると ある男の子が投げたボールが勢いよくこっちに飛んできた。 一瞬のことだった。 動体視力のないあたしはは、ボールに気づくのに数秒かかった。 「危ない!歩奈っ!」 「へ」 横で美優に言われて、ようやくハッとする。 いやーーーっ! 運動神経ないんだってば~! 思いっきり手をのばして、ボールを受け止めようとかまえた…! でもあたしは 怖くてぎゅっと目をつぶってしまった。