あたしがこうやって悩んでいる間にもどんどんできてしまうこの沈黙。
間ができればできるほど、流菜ちゃんを不安にさせてしまうと思う。
分かってるけど言葉が見つからないの。
流菜ちゃんを傷つけずに自分の気持ちも上手く言える言葉が。
あたしがうんぬん悩んでいたとき、不意に佳耶の澄んだ声が聞こえた。
「流菜ちゃんがどんなことをしてても、どんな過去を背負ってても関係ない。そんな理由で自分から離れるような子なら、今友達になんかなってない。以上」
佳耶は遠慮なんてなしに、いつもみたいにズバッと言い切った。
流菜ちゃんは佳耶の方を見て、また目に涙をためた。
さっきとは違う、嬉し涙。
佳耶の何も飾らないストレートな言葉に安心したんだと思う。
・・・そっか。
素直に言えばいいだけなんだよね。
それならあたしにもできるよね・・・?
「流菜ちゃん、あたし上手くいえないかもしれないけど・・・でも言うから。・・・・・・あたしは流菜ちゃんと一緒にいたいし、仲良しでいたいし、流菜ちゃんの相談にものりたいし、あ!あと、全然ひいたりもしないし・・・・・・だから、なんて言うか・・・」
最後の締めくくりってどうしよう・・・。
なぜか2人ともこっち見てるし・・・。
『これからもよろしくお願いします』?
違うよね・・・。
『流菜ちゃんのこと大好きです』?
これも何だか違うよね・・・。
『心配しなくていいよ』?
ダメだ、上から目線すぎる・・・。
・・・ええい!
こうなったら全部まとめて言ってやる!



