切恋~First Love~



「流菜、望まれて生まれてきた子じゃないんだ・・・。お母さんもね、水商売してたんだ。・・・・・・それで、たまたま客の男との間に生まれたのが流菜。・・・流菜には今、大学1年のお姉ちゃんがいるんだけど、お姉ちゃんは他の男との子どもなんだ・・・・・・腹違いの、お姉ちゃん」


・・・・・・。


「お母さんね、流菜が保育園の年少のときにさぁ・・・・・・家、出ていっちゃったんだ。流菜とお姉ちゃんを保育園に預けたまま・・・もう来なくなっちゃった・・・」


・・・・・・。


「ほら、だからさ?こんな親の子だから、周りもなかなか引き取ってくれなくて・・・。その時、お母さんの親も病気気味だったしさ・・・。結局施設に預けられることになったんだ・・・・・・」


・・・・・・。


「小学校とか中学校まではそれでよかったけど・・・もう高校生になったら・・・自立、しなきゃじゃん?だから流菜が高校生になると同時に、お姉ちゃんと一緒に施設を出たんだよね。家はオンボロのアパートに2人暮らし。・・・・・・それはそれで楽しいんだけどね?」


・・・・・・。


「でもやっぱり生活するにはお金が必要じゃない?初めは2人で自給のいいところ探してコツコツバイトしてたんだけど・・・・・・やっぱ足りないからさっ・・・。一応県からお金は支給してもらってるけど・・・ね?」


・・・・・・・。


「だから・・・・・・2人で夜の仕事に手を出しちゃったんだ。ハハッ、バカだよね?お母さん見て、この仕事に物凄い抵抗示してたのに・・・流菜もこんな仕事することになるなんて・・・」


・・・・・・。


「でもお母さんがやってた風俗なんかじゃなくてっ、流菜はキャバだからまだマシかもしれないけど・・・・・・。でもっ・・・な、んか・・・悔しくてっ・・・ぅっ・・・」


・・・・・・流菜ちゃん・・・。