切恋~First Love~



そんなやり取りをしていると、


キーンコーンカーンコーン


何年も聞いている全国共通のチャイムの音が響いた。


ガラッ


「おい、お前ら席着けー」


そして弱メンも教室に入ってきた。


こんなことってあるもんなのー!?


「南美ドンマイ!」


佳耶がエールを送ってるけど、数学撃沈。


数学の先生は1年のときのまま。


あの先生怖いんだもん!


課題とかちゃんと期限までにやらなきゃ絶対説教だもん!


気を落としながら席に戻ろうとしたとき、背後から聞こえた声。


「南美ちゃーんドンマーイ」


思わず振り返る。


頬杖をつきながらこっちを向いている神崎涼。


尾崎君にも勝るそのきれいな容姿を、正面から見せつけられたら・・・


「う、うるさいっ!」


ドキドキするしかないでしょ・・・?


あたしは顔を赤くしながら、そのまま早足で自分の席に戻った。