切恋~First Love~



いや、もちろんはしゃぐっしょ!


部屋全体を、走ってるんじゃないかという勢いで見て回った。


寝室は畳で、残念ながらベッドはなかった。


何が残念って、ベッドの上で飛び跳ねたかったのに。


あれ、トランポリンみたいで楽しいのにな・・・。


そんなことを思っていると、近くにいたマナが神妙な顔つきでこう言った。


「せやけど、ちょっとさみしいな」


「何が?お気に入りの下着が洗濯中で持ってこれなかったこと?」


優、なんでそんなこと知ってんの。


「流菜はばっちりだよ!」


「いや、うちもちゃんと新しいの持ってきたで。・・・・・・って、優華アホちゃうん?そんなんやないしっ」


「じゃあ、何が?」


佳耶が荷物を整理しながら、マナに聞く。


「いや、ふとんじゃなくてベッドがよかったな思うて。ベッドでトランポリンするのめっちゃ楽しみだったからな~」


マナもじゃんっ!


「やっぱりそーだよねっ!あたしもそれ思った、飛びたかった羽ばたきたかった!」


「あ、南美も!?やっぱ旅行って言ったら、枕投げと語りとトランポリンやね!」


「わかるーっ!」


「・・・それ何歳児の盛り上がりよ?」


佳耶に冷静に突っ込まれたけど、


「まー、気にしない気にしない!」


「今日ぐらいはなっ」


やっぱ修学旅行だし、テンション下がらないね!