切恋~First Love~



「神崎君ってね、何十人もセフレがいるんだよ」


・・・え?


耳を疑った。


神崎涼の話し声だけが、やけに頭に入ってくる。


「ざっと20人くらいはいるんだって」


セフレ?


何十人も?


ざっと20人?


・・・・・・。


「うそおおぉおぉ!?」


つい大きい声を出しちゃった。


だってセフレって・・・アレでしょ!?


20人は余裕で!?


びっくりもするでしょ!!


「み、南美ちゃん!声でかいよ!」


流菜ちゃんに言われて、ハッとなる。


周りを見てみると、たくさんの人の目があたしの方を向いていた。


佳耶もこっちを見て、


「ばーか」


と口パクで言っていた。


ふと、佳耶の隣にいる神崎涼にも目がいった。


奴もこっちを見ていて、バッチリと目が合った。


どうしていいか分からず、すぐにパっと目を逸らした。