切恋~First Love~



「・・・何してんの?」


神崎涼が枕の隙間から、あたしの顔を覗く。


「・・・だって・・・恥ずかしいんだもん」


そんなあたしから、遠慮なく枕をぶん取る神崎涼。


「ふーん・・・そんな余裕、なくしてやるから」


そう言うと、更に行為を進めてくる。


あたしの身体の上で、神崎涼の手と唇が暴れる。


「・・・んっ・・・」


どんどんそれが進む中で、変に声が漏れそうになるのを必死に堪える。


何これ・・・。


全く知らない自分になっていくようで心では怖いと思う反面、身体は正直者だった。


神崎涼の動き1つ1つに反応する。


もっと触れて欲しいと思う。


「何で声、抑えてんの?」


「・・・わ、かんなぃ・・・」


恥ずかしくて出せない。


その時、神崎涼が初めてあたしの下を触った。


「・・・っやぁ・・・・・・」


自分の声じゃない声が口から出る。


こんな自分の声、初めて聞く。


言った直後に口元を押さえた。


「だから何で抑えんの?聞かせろよ」


「・・・っ・・・」


無駄に艶っぽい声でそう囁かれる。


その言葉にすら反応してしまう今のあたしは本当におかしい。