切恋~First Love~



神崎涼の家は一軒家で、洋風のきれいな家だった。


ローファーをぬいで、神崎涼についていく。


あたしの家とは違う匂いがして、それが更にあたしを緊張させた。


階段を上って、神崎涼の部屋に入る。


1番初めに目に入ったのは、ベッド。


どんどん顔が火照っていく。


相変わらず心臓は凄い速さで動いていて、いつまで持つんだろうと思わせる。


「ちょっと待ってろ」


そんなあたしを残して、神崎涼は部屋から出ていった。


あたしはその場に座り込んで、神崎涼の部屋を眺めた。


予想とはかけ離れて、以外にもきれいなこの部屋。


床には学校の鞄や、2、3着の服が落ちてるだけで特別汚いわけでもなかった。


棚に置いてあるピアスやリング。


たくさん持ってるんだな・・・。


ふとベッドを見て、ぼんやりと思う。


このベッドで、一体どれだけの女の子を抱いたんだろう。


どれだけの女の子が幸せを感じたんだろう。


それとも、このベッド以外の場所で繋がったのかな・・・。


そう考えると、自分もそのうちの1人になりたい気もするけど・・・でもやっぱり躊躇いがある。


その時部屋のドアが開いて、神崎涼が入ってきた。


「やる」


そしていきなり言われて、いきなり飛んできたそれ。


「えっ?」


反射的に手を伸ばして、


「冷たっ!」


反射的に手を引っ込めた。