切恋~First Love~





「・・・はぁ・・・」


なぜか早く起きてしまった、補習最終日。


まぶたに重りを乗せてるんじゃないか、ってくらい目が重たい。


昨日、涙を流しすぎたのかな・・・。


午前中は学校に行かなくてもいいけど、せっかくだから起きることにした。


ベッドから出て、まず洗面所に直行。


鏡に映る自分に思わず苦い顔をする。


「やば、目ちょっと腫れてるし・・・」


鏡に顔を近づけたり、遠ざけたりして何度もチェックする。


「遠くから見たら多分分かんないよね・・・?」


どうしても心配だったから、できるだけのことはしようと思い、台所の冷凍庫をあさる。


・・・目を冷やす氷みたいなのないの?


どれだけ探してもそれらしき物は見つからず、仕方なく食用アイスで冷すことにした。


「早く治れー」




そんなこんなで学校に着くと。


「南美ちゃん、目どうしたの?」


流菜ちゃんに一発で気付かれた。


何でもないよ、と適当にごまかし、そして教室に入った。


そんなに目立つかなぁ・・・。