切恋~First Love~



あたしは、いつまでこんなことを続けるんだろう。


親友にまで気持ちを隠して。


しかも好きになった相手は極度の女たらしで。


思いだけが日に日に増していく。


こんな寂しい恋が、一体どこにあるというのだろう。




「・・・はぁ・・・・・・」


明日は補習最終日。


嬉しいはずなのに、どこか複雑。


夏休み中、ずっとこんな風にダラダラと神崎涼のことを考えてるの?


何をしていても、神崎涼が頭に浮かんできて。


夏休み中、佳耶や流菜ちゃんと遊んでるときも頭は神崎涼一色なのかな。


ずっと心の中だけで、たった1人で・・・神崎涼を想ってるの?


考えるのさえ疲れて、寝ようとするも寝ることができない。


夏の蒸し暑さが、余計に寝苦しさを増加させている。


何度寝返りをうっても、掛け布団なしで寝転がっていても・・・・・・どうしても寝れない。


変に目が覚めている。


頭の中には、神崎涼。


神崎涼。


神崎涼。


あのバカしか、浮かんでこない・・・。


「・・・・・・っ・・・」


涙が静かに頬を伝う。