【長】野球ボール〜ソウソウの夏〜

「一輝が変わったのってキョンキョンが原因?」


事実確認のため、単刀直入にキョンキョンに聞いた。


「え…っ。やっぱり…そうなのかな?」


曖昧に答えるキョンキョンの表情も複雑。

つまり……


「それってさ…一輝告ったの?」


静かな声で真面目に聞いた。

この答えで色々変わるから。




「…告られたわけではないような?…一輝の素直な気持ち?を聞いた」


一輝、やっと言ったんだ。


「キョンキョンは?何て言ったの?」


「……何も言ってない」


「ん?」


「ビックリしてたらね?…一輝が全然違う話に変えたから…」


「あー…なるほど。答えは分かってたから…聞きたくなかったのかもな」


まぁ確かに、今のキョンキョンから出て来る言葉なんか聞きたくねぇよな。

俺が一輝でも、怖くて逃げる。