パカッ


携帯をおもむろに取り出しボタンを押す。


こうなったら、片っ端から野球部のみんなに電話かけてやる!!

このモヤモヤが少しは無くなることを願って。


『もしもし…?』


野球部グループの五十音順、一番始めは……


「あ、キョンキョン!?」


『どうしたの…?』


そんな暗いトーンの声を聞いて、しまったと思った。

先輩の引退試合以来、キョンキョンは死んでんだった…。

かーなーりショック受けてるっぽいんだよな。




「あ、あのー…」


『何?』


電話したはいいものの、何を喋るかなんて全く考えてなかった。

しかもダラダラ喋ることは、許されなさそうな空気。


おし、単刀直入に聞こう!!