【長】野球ボール〜ソウソウの夏〜

カッキーン!!


打球はライトとセンターの間に飛んだ。

バウンドするか微妙…!!


「落ちる落ちる!!」


「落ちろー!!」


ベンチも祈るように叫ぶ。


俺は一塁に戻って、タッチアップに備えた。

俺がここでアウトになるわけにはいかないから。




『キャーッ!!』


『ワーッ!!』


スタンドも今日一番の盛り上がり!!

誰もが歓声を上げていた。


「っしゃー!!回れー!!」


センターの前にボールは落ちてノーアウト満塁!!


「よっしゃー!!!」


普段は物静かなキャプテンも、俺らと同じように大きく吠えた。