コロコロ……


「爽さん、すみませーん!!」


転がってきたボールの先には猛…と、その向こうに誠二郎。

キャッチボール中か?


「爽さーんっ」


俺はボールを拾うと、手を挙げてる猛を無視して……


「誠っ!!」


その先の誠二郎に向かって投げ返した。




「うひゃー…」


今話してた記者の人から、そんな声が漏れる。

そして、その人の後ろから別の声が聞こえた…。


「ナイスロー!!」


ん?誰だ?

見たこともない中年のおっさん。

この人も記者?


実はこれが、俺の人生を変えたと言っても過言ではない程の人との出会いだった…。