【長】野球ボール〜ソウソウの夏〜

「つか、いい加減離れろよ」


一輝が静かに俺に言い放った。


「えー、でもー…」


「愛衣ちゃんも嫌がってるでしょっ」


ついにはケンカの矛先が、俺らに向けられたみたい。

俺としては、ずっとくっついてたいんだけど…一応聞いてみるか。


「アイボン、俺のこと好きだもんな?」


また恥ずかしがって、逃げられるかと思ったけど……

真っ赤になりながら、コクリと確かに頷いた。




……!!


「かわい過ぎるー!!」


予想外の反応に、俺は更に力を込めて抱きしめた。

胸がキュンて音を立てた気がする!!


「……バカップル」


ボソッとそんな声が聞こえたけど、当然知らないフリ。

幸せってこういうこと!!


アイラブユー!!