【長】野球ボール〜ソウソウの夏〜

八回はお互いに上手く凌いで、いよいよ最終回を迎えた。


「もう何が何でも相手に得点を許すな!!気抜かずに集中しろ!!声出してくぞー!!!」


『オーッ!!!』


一輝の声で、全速力でポジションにつく。

俺も一つ大きく深呼吸。


カキーン!!


一番バッターがしぶとくヒットを打った。


バントもありえる二番。

俺は励ちゃんが一球投げる度に前へ走って、バッターにプレッシャーをかける。


できるもんならやってみろ!!




ブンッ!!


うおぉ!?

打つのかよっ!!


おもいっきりバットを振られて、一瞬焦った。

ヤベェ!!ゾクゾクする!!


スパーン!!


「ストラーイク!!」