カキーン!!!


違和感を覚えた次の瞬間、轟音が響いた。


『ウオー!!』


あーらら…。

先頭打者ホームランって、おい。


まさか励ちゃん…?


「タイムお願いします」


タイムを取り、マウンドに駆け寄る一輝に俺も続いた。




「励、舞い上がってんじゃねぇぞ」


ため息を吐きながら、一輝が少し笑った。


「はははっ!!一輝の言う通り!!励ちゃんが緊張?ありえねー」


俺はマウンドでつい爆笑。

いつも冷静な励ちゃんとは思えないボールだった。


「うーん。緊張…してるかも?」


そしてあっさりそれを認める励ちゃん。

それもまた俺のツボ!!


「あはは!!素直っ」