【長】野球ボール〜ソウソウの夏〜





「Sなんだね、爽って」


次の日堪らず、励ちゃんに昨日の出来事を話した。

励ちゃんに彼女ができてから、励ちゃんとは恋バナもするようになってたから。


「違うって!!俺、どっちかと言うとM!!」


今まで生きてきて、いじられるのが一番うれしかったし。

自身満々で言い放つ!!


「ちょっ…止めてよ。朝から変な話してると思われるじゃんー」


教室を見渡して、迷惑そうに俺を見る励ちゃん。




「アイボンにだけなんだよなー。アイボンはいじめたくなるし、困らせたくなる」


「愛衣ちゃんかわいそ」


ボソッと言った励ちゃんを無視して、俺は言葉を続ける。


「まだ話終わってないって!!で、アイボン何て言ったと思う!?」


一番話したいことなだけに、励ちゃんの反応が楽しみ!!

俺の興奮が伝わったのか、微笑みながら励ちゃんが言う。


「何て?早く話したいんでしょ?」