【長】野球ボール〜ソウソウの夏〜

「普通そこは、道教えてくださいじゃねーの?ははっ。助けてって」


ヤベ。

ちょっとツボ入った。


「名前何てーの?」


「小村愛衣ですっ」


その笑顔は、まだ高校生には見えないぐらいに幼い。

でもキラキラしてる。




「小村?俺は大村爽。確かに小さいもんなーっ」


よろしくの代わりに、ニッていたずらっぽく笑ってみる。


「み、名字と大きさは関係ありませんー」


プクーッと頬を膨らませて拗ねる。

変な奴…それが最初の印象。


「ほら、走るぞ!!」


「あ、爽先輩待ってくださーいっ」


急いで体育館へ向かう。


案の定、体育館には在校生や保護者がもう座って待っていた。


「会長ー!!」