「俺上半身は鍛えてんだから、あとは片足で…よっと♪」


ピョーン

ピョーン


中で水分暴れてるけど、漏れなきゃ問題ないだろ♪


「あーあ。お茶、泡だらけだ」


そんな励ちゃんの呟きが、必死な俺に聞こえるわけもなく…。




やーっとベンチに到着。


「ふぅー…」


ケガ人らしくベンチに座って、グラウンドを見渡した。

もう準備はほとんど終わっていて、全てが輝いて見えた。


整備完璧の真っさらなグラウンド。

マウンドも投げやすそうだ。

いつもは多少歪んでるラインも、真っ直ぐ正確に引かれてる。

ベースもピッカピカ。

何より、この青空!!


今日は野球日和。

どんな夢が繰り広げられるんだろ。