【長】野球ボール〜ソウソウの夏〜

「あ〜結局泣くのかよっ」


「泣いてないも〜ん…」


「はいはい。もうまじ一輝バカだな〜」


仕方なくキョンキョンの頭を撫でながら、笑いかけてみる。


「うわ〜ん」


あらら、号泣ですか。

キョンキョンはいつも笑ってればかわいいのに。




「…………何で一輝なの?」


「ん〜?」


「あっ。うわ……分かった」


そっか…。

そういうことなんだ。


「何が?」


「……俺がさっきキレた理由…?」


「何でなの?」


「……言ったらキョンキョンに嫌われそうだから言わない」


気付いてしまった。

でも何もできないから、ただそのままキョンキョンの側にいた。


俺ね、キョンキョンのことが……。