気がついたら、さっきまで俺を掴んでいた奴らの姿はなくて、他の奴らは血の海の中で倒れていた。

何だ…これ…

倒れているやつは、全身血だらけで「うっ……」と呻き声を上げている。この海の中で立っているのは、俺だけだった。

呆然と立っていると右足を誰かに掴まれた。ビクッと下を見ると、さっき銃を持っていた男だった。


「チ……カラ、メザメ……テ…タノカ。ソノチカラ……ワレラニ―――」

そう言い残して、男はピクリとも動かなくなった。