「お前その酒癖の悪さ直した方が良いぞ」

「あたし酒癖わるくないー」


武絋は一人暮らしをしているあたしのアパートまで連れて帰ってくれて、ご丁寧に水を飲ませてくれた。


「説得力ゼロだな。」


「なんか武絋と飲むと酔っちゃうの。なんでかなー」

お酒のせいでぼーっとする頭のまま、武紘を見上げる。


「…もういいから酔っ払いは早く寝ろ」


武絋は口数が少ないくせに喋ると口は悪いし愛想もないけど、本当は面倒見が良くて優しい。


あたしはそんな武絋に、無意識の内にかなり甘えてしまっているのかもしれなかった。


あたしをベッドに寝かし付けた後、


「じゃあな。明日1限からちゃんと来いよ」


武絋はそれだけ言って帰っていった。