ちょっと位


この位いいよね。



あっちと指差した方を見て、明は



「俺もそっち。
送るよ、もぅ暗いし危ないからな。」


「大丈夫だよぅ。
途中までいいよ?」


「良いのに別に。」



そんなやり取りをして明が折れ、途中まで一緒に帰る事にした。



空を見上げながら並んで歩くとロスの星空を思い出す。


2人で並んでよくみたね。


帰りが遅くなると明はいつも家まで送ってくれた。



星空は変らないのに



私と明はあの頃と全然違う



戻りたいって何度も思った遠い昔の事



でも手が届かない物はとどかない


星も明も


私にはとどかないって


もぅ知ってる




明は

明も知ってるでしょ?



星を触りたいって言った私に

星は掴めないよ


そう教えてくれたのは明だもん



届かないなら

掴めないなら



私に優しい笑顔を向けないで