「先生、大丈夫なの!?
今日みたいな事しょっちゅうなんじゃ?」



家の近くのコンビニ前に車を停めた先生は、私の頭に手をポンと置いてわしゃわしゃする。



「俺は大丈夫だよ。
注意深いからなっ。
お前だよ気をつけて欲しいのは…。」



また私?

やだなぁ注意位してますよぅ




先生はグシャグシャにした私の髪を手ぐしで直しながら



「パートナーは基本極秘扱いだけど、俺と組んでるお前が狙われる可能性が無いとは言えない。
出来たらくだらない派閥争いにお前を巻き込みたくないんだけどな…。」



先生は優しく笑って言ったけど、私だってエージェントだもん


先生の笑顔の奥



チラリと見えた




悲しい表情



瞳の奥を読もうとしても先生の表情はいつも通りにすぐ戻り、私から目を逸し真剣な顔で言う。



「アイツ…間宮颯太。
気をつけろ、もしかしたらエージェントかも…。」


「そうですね。
誰かが潜入しててもおかしくない。
先生も気をつけてくださいね。」



確かに颯太先輩

思い当たる怪しい節が多すぎる。



気持ちを引き締め直し、先生の車を見送った。