私はひとまず数学科室に向かいドアをノックした。
コンコンッ…
コンコンッ…
アレ?居ないのかな。
ドアも閉まって居て開かないし。
色々聞いて欲しい事あったのに
仕方ないから帰ろうと教室棟に引き返す。
ポケットからケータイを取り出し笠原先生に電話をかけながら再び通った連絡通路
アンナもう帰ったかな
そう思いながら上を見上げてみる。
いつまでも居るわけないよね
耳元の電話口から聞こえるのは留守電の案内音
はぁ“D”の癖に使えないなぁ
本人の前では絶対にぼやけない事をぼやいてみる。
「誰が使えないって?」
突然後ろから聞き覚えのですある、ため息混じりの渋い声が…
一瞬自分の全血液が消えたかと思う位サーっと血の気が引いた
ゆっくり振り返った先には
「ひぃっ!かっ笠原先生っ、ちょぉど探してたんですよぉ!」
きょどりながら言う私を見て先生は深いため息をついた。


