連絡通路の吹き抜けから見える1階の学食やテラスには沢山学生がいたけど、連絡通路にはもう人がいなかった。
私は出来るだけ自然に、今たまたまここを通ったように管理棟の方に向かって歩く。
すると少しイラついているかの様な表情の颯太先輩が階段を下りてきた。
私は前を見て気付かないフリをする。
けど呼び止められた。
「雫ちゃんまだいたんだ?」
「…ハィ、プリント出しに行って帰りますけど?」
私は少し怯えたように話したくないオーラを出しながら答えた。
内心はアンナとの密会が気になって仕方ないんだけど。
颯太先輩は申し訳なさそうな顔をして私を見てる。
「雫ちゃん。この前は酷い事してゴメン。
本当に悪かったと思ってる。
許してはもらえないと思うけど…。
帰り、気をつけてな。
じゃあ。」
それだけ言って、颯太先輩は教室棟の方に歩いて行った。
さっきアンナと話してたの颯太先輩だよね?って思う程声色が違った。
優しい声
でも上で聞いたあの冷めた声も颯太先輩のだよ。
だって上から下りてきたもんねぇ?
なんだろ
モヤッとしたモノが胸に引っ掛かる…


