オサナナジミ



しかしそこに蓮クンはいなかった


『はぁ・・もうどこにいるんだし』


アタシはベンチに座った


ふと後ろを見るとすごく夕焼けが綺麗だった


『わっ綺麗!!』


こんな夕焼け久しぶりに見た


「だろ?」


突然声がしてビックリしながら振り向いた


そこにいたのは蓮クンだった


アタシは一気に不機嫌になった


それに気づいたのか気づいていないのかアタシと目を合わせず、話し始めた


「俺さ、前にもここ泊まったことあるんだ。そのとき見た夕焼けがすっごい綺麗でさ、小さいながら感動したんだよね。で、いつか彼女とか出来たら見せてやりたいなって思ったんだ」


もしこれが他の人だったら感動していただろう


でも蓮クンじゃただの罪滅ぼしにしか聞こえない


『浮気してるクセに』


思わず嫌味になる


アタシの態度に驚いている


「浮気ってそんな悪いことだと思う?」


何この質問


薬物使うのは悪いことか訊いてるようなもんじゃない


『あたりまえじゃん』


彼を睨みながら言った


「俺胡桃がそんなに俺のこと好きだったと思わないんだけど」


『何がいいたいの?』


「だから、好きでもないのに付き合ったのは俺だけじゃないと思うってこと」