オサナナジミ



『ふざけんじゃないよ』


自分より背の高い蓮クンのむなぐら掴んで言っていた


「未穂チャン?」


まるで何事もなかったように言った


もうなんなのこの人


もう怒る気にもなれない


何事にも限度ってもんがあるでしょ


『ねぇ浮気がバレたら乗り換えんの?胡桃がいるホテルの中で?アンタ普通じゃないよ』


もう呆れてものも言えないよ


「浮気?朝もそんなこと言ってたけど、俺断じて浮気なんかしてないよ?」


なんで?


なんでこんなことが言えるの?


もう怒ったなんてレベルじゃないよ


自分でも頭の中でなにかがキレたのがわかった


『ふざけてんじゃねーっつってんだよ。おまえのどこが浮気してねーんだよ』


蓮クンと一緒にいた女の子はアタシの豹変を見て逃げてしまった


「あっ果歩チャン!未穂チャン逃げられちゃったじゃん。あーぁ・・」


『ちょうどいいじゃん。浮気相手の女の子なんかとさ、別れちゃえば』


ってかなんで話そらすの?


『なんで胡桃がいるのに他の子とそんなに親しくするの?』


「親しくってコミュニケーションだよ~」


『手ぇ繋ぐの?』


「え?つ、繋いでないよ」


あらかさまに戸惑ったようにする


胡桃の言ったとおりだ