オサナナジミ



「いいんじゃない?どうせ未穂のことだから断れなかったんだろ?」


『まあね。でも本当にいいの?』


「俺は全然」


案外すんなりいっちゃうんだね・・。


「なんでここにいるってわかったの?ここは俺の秘密の場所だと思ってたんだけどな」


『え?』


「だって未穂さ、ここ入ってきたときやっぱりここにいたって言ってたじゃん?俺ここに未穂と来た覚えないんだけど」


なんでだっけ?


『えーっと確かね・・1年生の時アタシよくここにきてたの。で、いつかの放課後健人がなぜか知らないけどここに来て、この場所いいなって・・』


「ん?俺の記憶では1人で来たんだけど」


『ヒドっ信じてくれないの?』


「俺のが記憶力良さそうだし♪」


はぁ・・。


空しいねぇ。


『まぁそれは置いといて、みんなで話し合わなきゃいけないらしいから。教室で胡桃が待ってる』


アタシは教室の方を指差して言った。


「あぁ」


教室では胡桃が何かを熱心に書いていた。


『何かいてるの?』


「ん?あっ未穂!健人クンは?」


アタシは健人が見えるように体を横にずらした。


「おーよかったよかった」


『ねぇ何書いてたの??』


「あぁ旅行のスケジュール♪善は急げってね」