-あれから1週間


アタシは返事どころか、健人と顔すら合わせていない


どうしてきっぱり断らないのだろう?


アタシには辰也がいるのに


「未穂?大丈夫?」


『え?あっうん。なんかボーっとしちゃってた』


今は辰也とデート中


辰也の家に来ている


こんなこと考えてるなんて


「何かあった?」


『なんにも?最近テスト多くてさ・・』


あながち間違ってはいない


期末テストとか憂鬱


{ギュッ}


辰也が後ろからアタシを抱きしめた


「悩みがあるならいつでも聞くから」


『ありがとう』


辰也の体温が伝わってくる


やっぱり安心する


「・・キスしてもいい?」


アタシは辰也のほうへ向きを直してコクっと首を縦に振った


そっと触れるだけのキス


いつだって優しくて


いつだってアタシの気持ちを考えてくれて


『辰也、アタシを抱いて?』