オサナナジミ



辰也クンは家に来てた頃こんなことを言っていた


〔俺の彼女ね、すっごい大人なの。年がじゃなくて、見た目と中身が〕


アタシはそれを聞いたとき、心に誓った


絶対に大人っぽくなるって


辰也クンを振り向かせてみせるって


もともと大人っぽくなろうと努力はしていた


服装もメイクもいつだって大人意識


自分の好みは捨てて頑張ってた


身長や体型に全然合っていない服やメイク


街を歩くとみんなが振り返る


でもそれは綺麗とかそういうんじゃなくて、ビックリして見ていたのだろう


『アタシは大人っぽくはなれないのかな--?』


軽く化粧を直し、トイレを後にした


まだ合コンは始まっていないらしい


「未穂ー」


『?』


誰?


周りには誰もいない


「こっちこっち」


個室の方だ


ドアの前にいるのは・・玲?


暗くてよく見えない


近くまでいくとやっぱり玲がいた


『ここでやるの?』


「そーみたい。入って」