─不良が愛した女の子─




たまり場につくと隆哉と蓮は
まだ眠っていた。



「とんだけ寝るんだよ」



と俺が呟くと莢架はくすくすと笑った。



莢架が心から笑ったところを
見たいと思う。



「莢架、隆哉と蓮起こして」



「えっ!?いいの!?」



「バシッと叩いてやれ」



「でも、こんなに気持ち良さそうに
眠ってるのに悪いよ…」



悩む莢架を見兼ねた俺は
隆哉と蓮の頭をバシッと叩いた。



「いってえっ!!」



そう言って隆哉は起きたが蓮は



「う〜ん…」



と唸るだけで目は開かない。



「ふふふっ、可愛い」



そう言って微笑む莢架に嬉しくなった。