─不良が愛した女の子─




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あれから30分後。



──ガチャ…



と診察室の扉が開き
莢架と臣吾さんが出てきた。



「親父、傷残らねえ?」



大樹が聞くと



「ほとんどは治るが
2、3個は消えないだろう…。
すまんな、莢架ちゃん」



臣吾さんは申し訳なさそうに
莢架に言った。



「臣吾さん、謝らないで下さい!!
2、3個くらいいいです。
診てもらってありがとうございました。
あっ、あと薬もありがとうございました」



そう言って笑う莢架に
臣吾さんは



「いつでも来なさい」



と言い微笑んだ。



その後、俺たちは
診療所を後にした。