─不良が愛した女の子─




「もう大丈夫だ。
俺らがいる」



俺はそう言うと莢架を優しく抱き締めた。



ビクッとしたけど抵抗はなく
信じてくれたんだとわかった。



莢架は小さい子供みたいに
俺に抱きついて大泣きした。



しばらくして莢架が落ちつくと
莢架はまた眠ってしまった。



「疲れてたんだろうな」



と大樹が優しく莢架の頭を撫でた。