「なんでって?それはママに借りたから」



そう言ってアイツはケラケラと笑う。



「ママ…ママは!?」



「え〜?ママ〜?さあね〜」



会話にならない。



「そこにいるんでしょ!?
ママを出してよ!!ねえ!!」



「ママの声なら聞かせてあげるよ〜」



アイツがそう言った瞬間。



──ガツ…ッ



「う…っ」



鈍い音と共に聞こえたママの声。



「やめて!!ママを殴らないで!!」



あたしの声にアイツはまたケラケラと笑う。