「それから莢架はお母さんと
頑張るって言ってたんですけど
…」



俺もその後は知っていた。



莢架を変えてしまった過去。



「亜朱佳ちゃん、もういい」



俺が言うと亜朱佳ちゃんは



「ごめんなさい…っ。
あたし…莢架を助けたいのに
何もできなくて──…っ」



亜朱佳ちゃんはそう言って泣き崩れた。