「あの子…ほんとにいい子なんです」
亜朱佳ちゃんはそう言うと涙を流した。
「本当は、誰よりも優しくて
無邪気に笑ってたんです…っ」
肩を震わせながら話す亜朱佳ちゃんを
俺たちはじっと見ていた。
「あたし…莢架とは
小さい頃から一緒で
ずっと莢架を見てきました…。
昔の莢架は素直でありのままで…
無邪気に笑って…
泣きたいときは泣いて
まわりを幸せにする子なんです…っ」
莢架を見ればわかる。
誰よりも優しいこと。
「なのに…っ」
亜朱佳ちゃんはそこまで
言って話を止めた。
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