次の日。



莢架を起こしに行くと
案の定まだ莢架は寝ていた。



「さ──…」



声をかけようとしたその時。



「叶(よう)──…」



莢架が寝言でそう呟き
涙を一滴流した。



叶??



誰だ…



なんなんだ。



変な胸騒ぎがした──…