しばらくすると
莢架の手から力が抜けて
深い眠りに落ちたんだと確信した。



俺は立ち上がって
もう一度莢架を確認すると
静かに部屋をあとにした。


「莢架…どうだった?」



心配そうな大樹。



「ああ、今は安心して寝てる」



「そっか…よかった」



安心する大樹に



「莢架はどうしたら
信じてくれるんだろうな」



俺は疑問をぶつけた。



「……」



「助けてえんだ、莢架のこと。
だから信じてほしい」



「それは俺も隆哉も蓮も一緒だよ」



「……」



それっきり大樹と俺は話さなかった。