「やめて、髪崩れるやん」
「こんな時間までよぉ働くな。えらいえらい」

「稼ぎたいの、どっかの誰かさんが
 バイトの数まで規制入れるんやもん」

「う…」

「自分は色々掛け持ちしとるくせに。
 ずるいよ。不公平やっ」


「ごめんって…」




で、謝るくせしてやめてくれない。

頑固者。



あたしはスイーツの並ぶコーナーから
牛乳プリンを一つ持ってきて、ハイと彼に手渡した。


彼が「怒ってんの…?」
と恐る恐る尋ねて来る。

今更怒る気も失せとるっちゅの。