~Snow White~『一巻』

なんかよくわからなかったけど
うれしかった。

頑張れっていうことだって・・・


あの洗顔が捨てられていた。
真ん中から切ったら
まだまだ10回は使えるのに・・・


テレビを見てる千秋に近づいた。


「千秋さん、これいらないんですか?」

千秋は下から
睨みつけるように私を見た。

「ただいま~」
智久と伯父の声がした。
すかさず真冬が立ち上がって抱きついた。


「だったら?」
千秋が意地悪な質問をした。


「まだ使えるから・・・
捨てるならもらえませんか?」
勇気を出して言った。


「きもい~
人が捨てたもの拾って使うなんて
信じらんない。」
強烈な言葉が私を刺した。


「だめ!!あんたにあげるくらいなら
違う人にやるから。」
そう言って洗顔をとりあげた。