「真冬もおいおいわかるさ。
血がつながってるんだから。」


「わかってくれるといいけど
幼すぎるわ。
とくにトモに関して・・・・
だから怖いのよ。」


「トモだってわかってるさ。」


伯母は深くためいきをついた。


「いまひとつあの子の考えてることも
分からない時があるわ。
男の子だからかしら?」


「君が育てたようなものだからな。
男は少しくらいわからないほうがいい。
わかりすぎると魅力がない。
トモならきっといるだろう
彼女くらいはさ~」


「それも心配だわ。
あの子は少し冷たいとこあるから・・・」

伯母のぼやきは続く

トモの出現により
何かが動き始めている。
私は傍聴者になってそれを
楽しむんだ・・・・
このときはまだそんな風に思っていた。