~Snow White~『一巻』

大きな家だった。

私の家の何倍もあって
家族の空間のほかに

ピアノ室や
カラオケ
会議室
それから図書室のような部屋


「ここは、旦那さまの仕事をする部屋。」


「すごい本だ~」
私は本が好きだったから
目が輝いた。


「ここから勝手に持って
読んじゃだめよ。」

そんな私に気がついて
ミツが睨みつけた。

「私の勤務は11時から7時で
もうひとりは6時から12時まで
白幡 恵子 さんがいるから。」


「あ・・・はい・・・・」
どうしてこんなこと言うのかなと
私は不思議だった。