~Snow White~『一巻』

次の日・・・・
稔がやってきた。


「大変だったんだね・・・・」

優しい声に目がとけてしまいそうなくらい
涙が溢れた・・・


「気晴らしにドライブでも
行こうか?」




真っ青な空がまぶしかった。


「運転するんですね?いつも運転手さんが
いるからしないのかと
思ってたんだけど・・・・」



「特別な時はするよ。
こうして可愛いお客さんのせるのは
初めてだけどね~」


オープンカーの
初夏の風が心地よくて
ついつい眠くなってしまった。


一年前くらいだった
智久と海を見た日・・・・
あの桜貝を拾ったんだ・・・


眠られない夜を
過ごしていたから
ウトウトと眠ってしまった・・・・・